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 当院の施術の特徴とそのねらいについて
 説明します。
   1. 痛みの治療(マッサージ)
   2. 痛みの治療(鍼)
   3. 自律神経バランスの改善
   4. リラクゼーション






 
     1. 痛みの治療(マッサージ)

 痛みの感覚は、体中に分布する痛みセンサーが刺激されることから始まります。

 痛みセンサーが刺激を受けると、その信号が神経回路を通して、脳に伝達されます。そして脳が、痛み信号だと認識して、センサーの部位に痛みを発生させるのです。

 日常生活のなかで発生する筋肉痛や関節痛では、筋肉や関節の疲労で生じた炎症物質が、痛みセンサーを刺激して痛みを起こしています。

 筋肉や関節に同じ負荷が続くと、筋肉が硬直状態となります。硬直した筋肉では、血流・リンパ流の低下が著しくなり、通常はリンパ流に乗って排出されていた炎症物質が、排出されずに蓄積されていきます。

 炎症物質が蓄積されると、痛みセンサーを刺激するようになり、ある時から突然に、痛みが発生することになります。

 特に何をしたわけでもないのに朝起きたら首や肩に痛みが出たとか、昨日の疲労が今朝から筋肉痛となって出たと言った場合など、日常生活の中で発生する痛みの多くは、こうして起こります。

 実際に、腰痛、肩痛、膝痛、首痛、腕痛、指痛などで、当院を訪れる患者さんのほとんどは、痛み部位に「むくみ」という形で、炎症物質の貯留が認められます。

 当院ではマッサージにより、硬直した筋肉(及び筋膜組織)を緩め、血流・リンパ流を回復させて、蓄積した炎症物質を排出します。その結果、痛みが解消されることになります。

 特に当院のマッサージは、筋肉を緩めるときに、まず体表面に近い領域(皮下組織と筋膜組織)をターゲットとして刺激することが特徴です。

 この領域には毛細血管が集中しており、毛細血管の血流を著しく高めることができます。

 これにより筋肉が緩み、かつ全体の血流がアップしますので、ジンジンとした爽快感とともに、体が温かくなるのを感じていただけます。

 マッサージの鎮痛効果は即効的であり、筋肉の硬直が取り切れていなくても、筋膜組織の血流・リンパ流が回復し、そこから炎症物質が排出された段階で、痛みが軽減していきます。

 筋肉痛をもたらす痛みセンサーは、筋膜組織に集中しているからです。

 治療開始時には、触れるだけで痛かったものが、マッサージの進行とともに、痛みが消失していくのを感じていただけます。

 しかし、こうして痛みが取れても、深層にある筋肉の頑固な硬直を取るのには、さらなる時間を要します。

 筋肉の硬直が残っていると、そこから痛みの再生が起こるので、できるだけ十分に、硬直を解いておくことが必要です。

 また、硬直した筋肉の周辺には、その筋肉と連結して働く別の筋肉があり(関連筋といいます)、ほぼ例外なく、関連筋も硬直しているので、これも解いておく必要があります。

 関連筋の硬直を残すと、そこから、治療したはずの筋肉に再硬直が誘導されるからです。

 痛みが戻るのを防いで、十分な治療効果を得るために、当院ではかなり広範囲に渡っての、時間をかけたマッサージを行います。

 健康保険適用の時間範囲内では十分な効果を出すことが難しいため、保険治療は行っておりません。

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     2. 痛みの治療( 鍼 )

 日常発生する痛みの中には、上記とは別に、神経系の痛みがあります。

 「神経痛」は末梢の神経に痛みがでる場合ですが、それとは別に、脳神経が過敏となって発する痛みがあります。

 ギックリ腰や圧迫骨折など、さしたる原因が思い当たらないのに、突然発生する激烈な痛みが、これに相当します。

 ギックリ腰や圧迫骨折は、ある時突然に発生する腰痛ですが、それは靴下を履こうとしてかがんだ瞬間とか、階段を1段降りた瞬間といった、非常に些細な所作がきっかけにすぎません。

 たいがいは激痛となりますが、それに見合うような外力の強い衝撃を受けたわけではありません。

 損傷部位が見つからないと「ギックリ腰」、脊椎椎体に圧縮が見られると「圧迫骨折」と言われますが、強い衝撃を受けて発生した場合でない限り、これらは脳神経が過敏となって発する痛みなのです。

 そもそも、痛みというのは、体に起きた危機を知らせて、それ以上のダメージを回避するように行動させるための警告信号です。

 そして脳は、日常的には、体中から脳に上がってくる、痛みセンサーからの信号を選別して、緊急性のあるものだけを、痛みとして発生させています。

 ところがある時、筋肉や骨の疲労や変形が、蓄積の限界に近づいたと脳が判断すると、この選別基準をいっきに低下させて、その部位からの僅かの信号も、痛みとして発するようになります。これがギックリ腰や圧迫骨折です。

 もう限界だから、少しも動かしてはならないとの警告を発している状態です。静止状態では痛みが無いのに、すこしでも動かそうとすると激しい痛みを出すのが特徴です。まさに脳が過敏となって引き起こす痛みと言えます。

 脳の過敏さを鎮めるための効果的な治療手段が少ないなかで、鍼は脳神経系に作用して、独特の鎮痛効果を発揮することができます。

 鍼の刺入は、これを察知した脳神経系に反応を引き起こします。

 詳細は解明されていませんが、この反応は脳の感受性に影響を与え、過敏さを鎮める方向に作用します。その結果、痛みが軽減したり解消したりすることになるのです。

 このようにして鍼は、痛みの感受性を低下させることで、優れた鎮痛効果を発揮します。

 実際には、神経系の痛みが発生すると、多くの場合、痛みの強力さ故に、周辺の筋肉に強い収縮反応が起きています。(筋性防御といいます)

 筋性防御の結果、周辺の広い範囲で、筋肉の硬直による痛みが併発しており、本来の痛み箇所が特定できない程、広がっているケースもみられます。

 このため鍼治療は、まずマッサージにより、広がった痛みを取り除くことから始めます。周辺筋肉の硬直を解き、炎症物質をできるだけ排出してから、鍼の刺入を行います。

 炎症物質を含む部位に鍼先が到達すると、ズーンとした重くて辛い感覚が生まれますので、マッサージによる炎症物質の除去は、鍼を楽にするためのものでもあります。

 当院では、鍼を単独で用いることはなく、必ずマッサージを併用して行います。

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     3. 自律神経バランスの改善

 自律神経は交感神経と副交感神経が、互いにその役割を交代させながらバランスして、一日のリズムを作っています。

 ところが現代生活では、ストレスの持続や生活リズムの変調などが原因で、交感神経の興奮が収まらなくなり、このバランスが崩れてしまいがちです。

 自律神経バランスの崩れは、不眠、頭痛、めまい、吐き気などの症状をもたらすことがあります。

 自律神経の調整を意図的に行うのは難しいのですが、マッサージにより、頚部(首)から脊柱沿いに走行する、交感神経幹に沿って緊張を取り、血流を回復させることが、交感神経の鎮静化に効果的です。

 特に頚部は、敏感で硬直しやすい部位であり、むち打ち症のような自律神経失調症状の、原因となったりします。

 当院では、筋肉を手に包んで絞るようにゆるめていきますが、敏感な頚部ではさらに、つまむようにソフトな所作となります。

 敏感な部位であるだけに、ゆるむ心地よさというのを感じていただけます。

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     4. リラクゼーション

 当院のマッサージは、治療用に開発したものですが、実際には、とても「気持ちいい」のです。

 それは、硬直した筋肉を見つけ出して、確実にゆるめていくからです。

 硬直した筋肉が緩むとき、報奨としての脳内物質が分泌され、とても心地よい歓びに満たされます。

 と同時にストレスの緩和が起こり、心身ともに癒されるのです。

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